ラジオ広告の費用対効果は高いのか低いのか?メリットやデメリット、費用相場も解説
ラジオ広告は、費用対効果の高い広告です。テレビ広告などと比べて必要な費用が安いため、少ないコストで成果を期待できます。
この記事では、ラジオ広告の費用対効果についてや期待できる広告効果、実際に活用した企業の具体例について解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.ラジオ広告は費用対効果が高いのか、低いのか
- 1.1.ラジオ広告とは
- 1.2.ラジオ広告は費用対効果が高い
- 2.ラジオ広告の費用対効果が高い理由
- 2.1.WEB広告の競争が激化している
- 2.2.映像広告よりも制作費が安い
- 3.ラジオ広告の種類
- 3.1.タイムCM(番組提供)
- 3.2.スポットCM
- 4.ラジオ広告のメリット
- 4.1.費用対効果が高い宣伝ができる
- 4.2.ターゲットを絞って宣伝できる
- 5.ラジオ広告のデメリット
- 5.1.視覚情報がうまく伝わらないことがある
- 5.2.「ながら聴き」で聴き流されてしまう
- 6.ラジオ広告の制作費用と広告費用の目安
- 6.1.広告の制作にかかる費用の目安
- 6.2.広告配信にかかる費用の目安
- 7.ラジオ広告で期待できる広告効果
- 7.1.リーセンシー効果
- 7.2.イメージャリー・トランスファー効果
- 7.3.押し上げ効果
- 8.ラジオの宣伝効果を検証したラジオ広告 2事例
- 9.ラジオ広告の将来性
- 10.まとめ
ラジオ広告は費用対効果が高いのか、低いのか
ここでは、ラジオ広告は費用対効果が高いのか、低いのかについて解説します。
ラジオ広告とは
ラジオ広告とは、ラジオ放送で流される音声広告です。音声のみで情報を伝えるため、視覚ではなく聴覚に対してアプローチする点が特徴の広告です。
テレビやインターネットの台頭により一時衰退したラジオですが、近年はスマートフォンやパソコンからも聴けるようになり、再度注目を集めています。ラジオは移動中や作業中でも聴けるメディアであるため、情報配信としての利用価値が高いと言われています。
ラジオ広告は費用対効果が高い
ラジオ広告は費用対効果が高い広告です。ラジオ広告は、YouTube内広告のようにスキップができません。さらに聴取者のほとんどは、作業中や移動中に「ながら聴き」をしているため、自然と広告が耳に入る点が特徴です。
番組を妨げる不快感を感じにくく、興味関心が持たれやすいのがラジオ広告の強みでしょう。また、音声を使った刷り込み効果は、長期記憶に強いと言われています。
ラジオ広告の費用対効果が高い理由
ここでは、ラジオ広告の費用対効果が高い理由について解説します。
WEB広告の競争が激化している
近年、WEB広告のCPA(顧客獲得単価)が高騰しています。リスティングやSNSなど、運用型広告の競争激化によって、クリック単価が上昇傾向です。
大量のWEB広告が投下されたことにより、ユーザーの広告疲れを引き起こしてしまっています。そのため、耳だけで完結するラジオ広告に対する関心が集まっています。
映像広告よりも制作費が安い
ラジオ広告の制作費は、テレビCMをはじめとした映像広告費用の1/5~1/10と言われています。
ラジオ広告は映像広告のように、動画編集やバナー制作をする必要がありません。原稿制作と録音のみで完結できるため、制作費を抑えられます。
また、映像広告の制作期間は2~3ヶ月程度ですが、ラジオ広告の制作期間は1~2週間程度です。安く、早く制作できる点が、ラジオ広告の費用対効果の高さにつながっています。
ラジオ広告の種類
ここでは、ラジオ広告の種類について解説します。
タイムCM(番組提供)
タイムCMとは、番組やコーナーのスポンサーになることで放送できる広告です。「この番組は〇〇の提供でお送りします」のフレーズに企業名・商品名・サービス名を入れられます。
タイムCMが放送される番組には、ベルト番組(帯番組)とレギュラー番組(箱番組)の2種類があります。ベルト番組とは、平日(月~金曜日)の同じ時間帯に放送される番組です。一方、レギュラー番組とは、特定の曜日に毎週放送される番組を指します。
タイムCMは月単位で半年以上の枠を購入することが多く、同じ広告が何度も放送されるため、宣伝効果が高いと言われています。
スポットCM
スポットCMとは、ラジオ放送局が決めた時間枠内に流す広告です。広告主は放送期間・CMの長さ・回数を決めて発注をしますが、番組内で、放送することはできません。
またスポットCMは1回から広告を出稿できるだけでなく、タイムCMよりも安価で出稿できる点がメリットです。広告のターゲティングをしっかりとすれば、低予算でハイパフォーマンスを達成できる可能性もあります。
ラジオ広告のメリット
ここでは、ラジオ広告のメリットを解説します。
費用対効果が高い宣伝ができる
ラジオ広告の最大のメリットは、制作費の安さに対する宣伝効果の高さです。ラジオ広告は映像広告の1/5〜1/10の費用で制作できます。広告を放送する番組や時間枠を的確に選択すれば、映像広告と同程度のリスナーにアプローチも可能です。
また、放送期間内は何度も同じラジオ広告を流すことができます。繰り返し聴くことで記憶に残りやすくなるため、高い刷り込み効果が期待できます。
ターゲットを絞って宣伝できる
ターゲットを絞って宣伝できる点も、ラジオ広告の大きなメリットです。ラジオは放送曜日、時間でターゲットを絞って番組を制作、放送しています。そのため、リスナー層を特定しやすい媒体です。例えば通勤時間帯は、ビジネスパーソンや学生が多く聴いています。
曜日や時間帯により、リスナーの年代・性別・職業などを想像しやすいため、ターゲティングに有利に働きます。期間を指定できるスポットCMを活用すれば、さらにターゲティングの精度が高まります。
ラジオ広告のデメリット
ここでは、ラジオ広告のデメリットを解説します。
視覚情報がうまく伝わらないことがある
ラジオでは、目で見える情報がないため、細かい情報が伝わりにくい点がデメリットです。特に、視聴者に馴染みのない商品であれば、音声だけでは特徴などを説明しにくいでしょう。
信頼性の高いパーソナリティを起用するなど、商品をより認識してもらえるように伝え方を工夫すると情報が伝えやすくなります。
「ながら聴き」で聴き流されてしまう
ラジオは、何か他のことをしながら聴くことが多い媒体です。そのため、視聴者は流れてくる広告を聴き流す可能性が高いでしょう。
注目のタレントやパーソナリティーを起用する、効果音やコメントを入れるなど、耳を傾けてもらえるように工夫しましょう。
ラジオ広告の制作費用と広告費用の目安
ここでは、ラジオ広告の制作費用と広告費用の目安について解説します。
広告の制作にかかる費用の目安
ラジオ広告の制作は、ラジオ局か制作プロダクションが行います。
ラジオ広告1本あたりの平均制作費用は、約10~15万円です(アナウンサー1人読み+BGMを流すラジオ広告の場合)。
ラジオCMの制作費用は、収録時間やキャスティングするタレントなどによって変動する点に注意しましょう。
広告配信にかかる費用の目安
広告配信にかかる費用の目安は、地域やラジオ局によって変動します。
文化放送の場合は、下記の金額が目安となっています。
- スポットCM料金(20秒CM単価):1本5万円から11万円程度
- 「交通情報」提供料金(20秒CMと提供クレジットを週5回放送):月額200万円前後
あらかじめ広告にかかる費用をリサーチしておき、依頼時の想定と実際の見積もり額に大きな差が出ないよう気をつけましょう。
ラジオ広告で期待できる広告効果
ここでは、ラジオ広告で期待できる広告効果について解説します。
リーセンシー効果
リーセンシー効果とは、消費者が直前に耳にする、目にする広告が購買活動に影響を与える効果です。
聴取者は、買い物の交通手段である車のなかでラジオを聴く機会が多いため、ラジオ広告の効果が期待できます。車内で商品やサービスの宣伝を聴けば、購買意欲が高まるでしょう。車のなかでは視覚的な広告を目にしにくいため、ラジオ広告が重要な情報源となります。
イメージャリー・トランスファー効果
イメージャリー・トランスファー効果とは、ラジオ広告を聴いたときに他の視覚的なメディア広告を思い出す効果です。ラジオ広告で流れた内容を過去にテレビやパソコンで目にしていれば、より記憶に留まりやすくなるでしょう。
また、聴き馴染みのあるパーソナリティーの声でCMを読み上げる「生CM広告」がラジオでは多くみられます。パーソナリティーの声で内容を思い出すといった効果も期待できるでしょう。
押し上げ効果
押し上げ効果は、1種類のメディア広告だけではなく、複数媒体に広告を出稿することで、サービスや商品の知名度が向上する効果です。
WEB広告を活用する企業は、マス広告(テレビ広告、ラジオ広告、新聞広告、雑誌広告)との併用をしていない傾向が見られます。そのため、WEB広告とラジオ広告を併用すれば、より高い効果が期待できるでしょう。
ラジオの宣伝効果を検証したラジオ広告 2事例
ここでは、ラジオの宣伝効果を検証したラジオ広告の事例を2つ紹介します。
「J:COM」新卒採用でラジオCM活用
JCOM株式会社は、自社の新卒採用の企業ブランディングCMをラジコで配信し、大学生の反応を調査しました。
その結果、音声広告に接触した大学生の15%が「J:COMに就職したい」と答え、これは非接触者の2%と比べて7倍もの差がありました。また、音声広告に接触した大学生の41%が「J:COMに少し興味がある」と答え、これは非接触者の倍以上でした。
この調査から、音声広告は大学生への企業認知を大きく広げ、SNSだけでなく新たな採用ブランディングの手段として有効であることがわかりました。
「株式会社トンボ鉛筆」 ブランディングでラジオCM
株式会社トンボ鉛筆と文化放送は、ラジオとSNSを連携させて受験生にアプローチする企画を実施しました。その一環として文化放送が制作したラジオCMが、2022ACCラジオ・オーディオ広告部門でシルバー賞を受賞しています。
「ラジオCMで受験生を応援するメッセージを伝えたい」との思いが実を結んだ結果となりました。
▶株式会社トンボ鉛筆「#トンボは勝ち虫」の認知が拡大!トンボ鉛筆の受験生をターゲットにしたSNS戦略◀
ラジオ広告の将来性
テクノロジーの進化とともにメディア環境も大きく変化しています。そのなかで、古くからのメディアであるラジオもその形を変えつつ、新しい時代のニーズに応えています。そのため、ラジオ広告の将来性も高いと言えるでしょう。
近年では、radikoやSpotifyなどインターネットラジオ配信が人気です。インターネットラジオ配信は、従来のラジオよりも自由度が高く、好きな時間に好きな番組を聴ける点が視聴者に受け入れられています。特にradikoは、月間ユニークユーザー数は約900万人と、ユーザー数を誇ります。
まとめ
ラジオ広告は費用対効果が高いため、商品やサービスの宣伝にはうってつけです。なるべくコストを抑えて宣伝をしたい場合は、ラジオ広告の活用を選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
ラジオ広告の制作は、文化放送にお任せください。どのような広告を制作したいのかを丁寧にヒアリングし、納得のいくクオリティーのラジオ広告を提案いたします。いつでもお気軽にお問い合わせください。