効果的なラジオCMの作り方│ラジオCMのメリットや料金なども解説
ラジオCMは、地域密着型のCMなどの身近な情報として受け取られているのが一般的です。ラジオCMもいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。
本記事では、効果的なラジオCMの作り方について解説します。合わせてラジオCMのメリットや料金なども解説しているため、参考にしてみてください。
目次[非表示]
- 1.ラジオCMとは?
- 1.1.ラジオCMの特性
- 2.ラジオCMの種類
- 2.1.タイムCM(番組提供・スポンサー)
- 2.2.スポットCM
- 2.3.ラジオ番組出演・長尺生CM
- 3.ラジオCMのメリット
- 3.1.短期間でCM作成でき、制作費のコストが安い
- 3.2.他媒体のCMとの相乗効果
- 3.3.地域密着でターゲットを絞った宣伝が可能
- 4.ラジオCMのデメリット
- 4.1.ラジオCMに向いている商材が偏りやすい
- 4.2.「ながら聴き」をされる可能性が高い
- 5.ラジオCMの企画・制作ポイント
- 5.1.メディアミックスで展開する
- 5.2.ターゲットを明確にしたCMを作る
- 6.効果的なラジオCMの作り方
- 6.1.1. 商品やサービスを届けるターゲットを絞る
- 6.2.2. 商品・サービスを購入した顧客が得られる変化や体験を考える
- 6.3.3. 商品・サービスを使うとどのような良い変化が起こるのかを考える
- 6.4.4. ストーリーを作る
- 7.ラジオCMに向いている商材
- 8.ラジオCMの導入事例
- 9.まとめ
ラジオCMとは?
ラジオCMには、古い広告手法などといったネガティブなイメージを持つ方も少なくないと思います。しかしラジオCMは、地域密着型の企業などにとって、高い広告効果を持つ媒体の1つです。
ラジオCMの特性
ラジオCMとは、音声のみで商品やサービスについて紹介する広告媒体です。番組連動やキャンペーン請求など、自由度の高い企画設計ができるといった特徴があります。
従来の広告手法といったイメージだけでなく、番組パーソナリティーとリスナーとの距離が近いラジオは、身近な情報として受け取られています。
ラジオCMの種類
ラジオCMには、「タイムCM」「スポットCM」など、いくつかの種類があります。
ここでは、ラジオCMの種類とそれぞれの特徴について解説します。
タイムCM(番組提供・スポンサー)
「タイムCM」とは、番組やコーナーをスポンサードするCM形態を指します。提供クレジットのアナウンスで良く聴く「この番組は〇〇の提供でお送りします」は、「タイムCM」に該当します。
番組のスポンサーとなり、一定期間にわたってスポンサー料を支払うのが一般的です。タイムCMの種類として、「1社提供」「共同提供」「ベルト番組」「箱番組」「曜日縦取り」などが挙げられます。
スポットCM
放送する期間・時間・回数を発注単位で個別に設定して流すことが可能なCMで、放送1回単位で放送料を支払う契約となっており、20秒が基本単位となっています。
スポットCMには、次の4種類があります。
- レギュラースポット:曜日や時間を固定して、長期間にわたって流すCMです。
- 短期集中スポット:時期や期間を決定し、短期間に集中して流すCMです。
- フリースポット:曜日や時間を指定せずに、空いている枠に流すCMです。時期を指定しない分、CM単価が安くなります。
- 時報スポット:時刻のお知らせに合わせて、商品やサービスなどを紹介するCMです。文化放送では、30秒の長さで放送しています。
ラジオ番組出演・長尺生CM
ラジオパーソナリティーやアシスタントによる商品やサービスの紹介を行うのが「ラジオ番組出演」、「長尺生CM」です。
「ラジオ番組出演」は、広告主や関係者がラジオ番組に出演し、パーソナリティと掛け合いをしながら、PRできます。パーソナリティが聴取者の視点で、質問、感想を伝えるので、PR内容をより伝えることができます。
「長尺生CM」は、番組パーソナリティが商品、サービスの紹介を読み上げます。聴取者には、番組のパーソナリティの声で伝わるので、ラジオCMより、印象が強く、説得力が増し、記憶に残る効果が得やすい商品です。
「ラジオ番組出演」「長尺生CM」のどちらも、20秒よりも長い尺で商品・サービスをしっかりと紹介でき、通常のラジオCMよりもラジオの「情報」として受け入れられやすいといった特徴があります。
ラジオCMのメリット
インターネットやスマートフォンが普及している現代だからこそ、地域密着に強いラジオCMにはさまざまなメリットがあります。
ここでは、ラジオCMのメリットについて解説します。
短期間でCM作成でき、制作費のコストが安い
ラジオCMのメリットとして費用がリーズナブルということが挙げられます。ラジオCMにかかるコストは、テレビCMの約5分の1程度となっています。
また、テレビCMと異なり、ラジオCMは音情報だけで構成されているため、短期間での制作が可能なのもメリットの1つです。
他媒体のCMとの相乗効果
音声だけのラジオCMに加え、テレビCMなどの他メディアの広告を見たときに思い出すといった相乗効果が期待できます。これを「イメージャリートランスファー効果」、「押し上げ効果」と言い、商品やサービスの認知度が上がるといったメリットがあります。
複数の広告媒体を利用することで、相乗効果を生み、商品やサービスの認知度を上げることが可能になります。
地域密着でターゲットを絞った宣伝が可能
時間帯や番組のスタイルに合ったターゲット層に絞った宣伝が可能なのもメリットといえます。さらに、地域によって放送されているラジオ番組は異なるため、より地元に密着した宣伝を可能にします。
直前に聴いた広告が購買に影響を与える効果を「リーセンシー効果」と言い、身近な情報を発信することで、直後の行動にアプローチできるといった特徴もあります。
ラジオCMのデメリット
さまざまなメリットがある反面、もちろんデメリットも存在します。
ここからは、ラジオCMのデメリットについて解説します。
ラジオCMに向いている商材が偏りやすい
ラジオCMの場合、CMに向いている商材が偏りやすいといったデメリットがあります。馴染みのない商品などは、音声だけではイメージが難しく、魅力が伝わりにくくなります。
また、ラジオの主なリスナーは、日本の年齢別人口と比例して、50代や60代が多く、商品のターゲットが10代・20代の低年齢層は人口が少なく、接触メディアも多様のため、広告効果が50-60代よりは、低いです。
参考:総務省|令和3年版 情報通信白書|主なメディアの利用時間と行為者率
「ながら聴き」をされる可能性が高い
ラジオは、音声だけの放送であり、他のことをしながら聴く「ながら聴き」をされることが多いのもデメリットの1つです。また、作業に集中することで、伝えたい内容を聴き流されてしまうケースも少なくありません。そのため、刷り込み効果として、ラジオCMを長期、多量に放送する場合もあります。
ただし、ラジオはリアルタイムで放送されており、テレビCMのようにスキップされる可能性は低いのが特徴です。
ラジオCMの企画・制作ポイント
ラジオCMを企画・制作する際には、いくつかの重要なポイントがあります。
こちらでは、ラジオCMの企画・制作に関するポイントについて解説します。
メディアミックスで展開する
ラジオCMによる広告効果をより向上させるためにも、メディアミックスでの展開が必要です。
テレビCMや交通広告、インターネット広告と併用することで相乗効果が期待できます。この相乗効果によって、「押し上げ効果」や「イメージャリートランスファー効果」を狙い、商品やサービスの認知度をさらに引き上げることが重要です。
ターゲットを明確にしたCMを作る
ラジオCMを流す時間や番組を調整することで、商品やサービスに合ったターゲットであるリスナーにしっかりと情報を届ける必要があります。
ドライバーや勉強の合間の学生、主婦などのターゲットがよく聴いている時間帯や番組の傾向を調査しておくことも、CMを制作する際の重要なポイントです。
効果的なラジオCMの作り方
実際にラジオCMを企画・制作するうえで、商品やサービスの情報を多くのリスナーに効果的に伝える方法として、次の4つが挙げられます。
1. 商品やサービスを届けるターゲットを絞る
ラジオのリスナー層は、曜日や時間帯、番組によって大きく異なります。商品やサービスのターゲットへと確実に情報を届けるためにも、ターゲットはできるだけ具体的に設定する必要があります。
ターゲットを設定する際は、性別や年齢、職業などを細かく設定することで、より効果的なラジオCMとなります。
2. 商品・サービスを購入した顧客が得られる変化や体験を考える
リスナーが商品やサービスを使用・購入することで、どのようなベネフィットが発生するのかを明確にすることも大切です。
「時間が節約できる」や「気分がよくなる」など、幸福感の増す内容を伝えるとより効果が期待できます。
3. 商品・サービスを使うとどのような良い変化が起こるのかを考える
商品やサービスだけで終わるのではなく、使用時の期待や満足感など、説明だけでは伝わりにくい部分に重点を置くことも大切です。
また、ベネフィットだけでなく、商品やサービス自体のアピールポイントや長所などのメリットを合わせて提示することを推奨します。
4. ストーリーを作る
20秒という短いラジオCMなので、伝えることは1つに絞るよう心掛けましょう。聴いた人の印象に残りやすいCMをイメージしておくことも大切です。
また、商品の魅力やメッセージを直接伝える方法以外にも、物語形式をベースとして、あえて商品を脇役に置く方法も印象に残りやすくなります。
ラジオCMに向いている商材
ラジオCMには、さまざまな特性があり、商品やサービスによって向き不向きがあります。
特に、ラジオCMに向いている商材は、次のとおりです。
・車内で聴いている人が多いことからドライバー向けのCM
・個人事業主や中小企業向けのビジネス系CM
・店舗・チェーンの紹介や引っ越しサービスなどのサービス地域範囲が限定的なCM
・レストランや旅行会社、レジャー施設などの音声だけでもイメージが湧きやすい商材
ラジオCMの導入事例
ここからは、実際に放送されたラジオCMの具体例をご紹介します。
業務用ミラーのコミー株式会社「CMソングで刷り込み効果」
エンドユーザーである一般の人(施設利用者)に向けた認知拡大を目的として、CMソングの制作を行いました。特に、アクティブシニアが良く聴いていそうな朝の時間帯で放送し、ターゲットを絞っています。
商品と自社の両方を紹介するボリュームのある企画によって、プロの歌とナレーションやサウンド効果などを組み合わせた2種類のパターンのCMを制作したのも特徴です。
導入事例|コミー株式会社 耳に残るCMソングで商品認知拡大を狙う!
日本料理 菊屋「声優コンテンツの活用」
「声優コンテンツ」を軸に、首都圏広域でPRできるラジオとTwitterのメディアミックスでのPRプランを利用しました。
コロナウイルスの影響を受け、来店客が激減しましたが、ラジオCMの効果によって来店客が増加し、通販サイトのアクセス数も増えたのが特徴です。
音声コンテンツはZ世代と相性がよく、Z世代のSNSを使った配信力を利用しており、メディアミックスによる相乗効果を上手く活用している事例でもあります。
導入事例|日本料理 菊屋 声優番組リスナーが続々と来店!老舗料理店が声優コンテンツ活用
まとめ
ラジオCMは、従来の広告媒体ではあるものの、インターネットやスマートフォンが普及している現代だからこそ、活躍できる広告媒体です。
商品やサービスに合ったターゲットを絞り、放送する時間や曜日、番組などを選定することでより高い広告効果が期待できます。
また、より効果的なラジオCMを作成するためには、商品やサービス購入後のベネフィットを伝える内容やより印象にのこりやすい構成とする必要があります。
ラジオCMの企画・制作をお考えの人は、ぜひ「文化放送」をご検討ください。放送開始から70年のラジオ局であり、Z世代からシニアまで多様なターゲット向けの番組を提供しています。さらに、文化放送の強みであるラジオCMの企画、制作から放送までをしっかりとサポートします。
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