マス広告における広告効果測定とは? 測定方法を解説
マス広告は、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌を指す4大マスメディアに出稿する広告です。
マス広告で自社の商材を宣伝する際、出稿した広告でどの程度の効果が得られたのか確認するために、広告効果測定は欠かせません。なぜなら、測定の結果次第で、今後の広告運用の方針が決まるからです。
広告担当者には、広告効果測定の概要を押さえ、日頃から適切な分析を行うことが求められます。
そこで本記事では、マス広告における広告効果測定の概要と、測定方法について解説します。
目次[非表示]
1.広告効果測定とは
広告効果測定とは、出稿した広告で、どのような効果が得られたのかを測定することです。実際の効果を客観的なデータとして把握することによって、改善点が明るみに出るため、自社の売上獲得に向けたさらなる対策を講じられます。
広告の効果を正確に把握するには、数値化することが有効です。広告効果測定を正しく行えば、数値として広告の効果を可視化でき、明確な根拠のもと、実態に即した今後の広告運用プランが立てられます。
2.広告効果の種類
マス広告の効果測定を行なうにあたって、広告で得られる3つの効果について把握しておく必要があります。効果測定を行う際の基準になるため、ここで押さえておいてください。
以下で、それぞれ具体的に解説します。
接触効果
接触効果とは、広告宣伝によって、自社の商品やサービスをまだ知らない消費者にアプローチして、認知度を高める効果のことです。消費者の目にとまる機会が増えれば認知度が高まり、売上獲得につながります。
自社の商材を購入してもらうには、まずは接触効果を得るための施策を実施することが必要です。その点、マス広告は多くの消費者が目にするため、有効な手段だといえます。
心理効果
接触効果で、自社の商品やサービスを認知した消費者は、広告に繰り返し接触することで、次第に好意的な印象をもつ傾向があります。その結果、商品やサービスをさらに深堀りして、その魅力や特徴を知ろうとする効果を、心理効果といいます。
心理効果を高めるなら、消費者から自社の商材について“もっと知りたい”と思ってもらうことが重要です。例えば、自社の商材にどのような機能、メリットがあるのかを訴求すれば、効果が期待できます。
売上効果
売上効果とは、広告を出稿した際、消費者が自社の商材の購入・申し込みに至る効果のことで、直接的な売り上げにつながります。広告効果の最終段階ともいえるフェーズです。
すでに商品やサービスを認知しており、魅力や特徴も理解している消費者が、広告を見ることで購買意欲が高まり、購入につながります。
3.マス広告における広告効果測定のやり方
マス広告は、不特定多数の消費者に広く告知できることが強みの広告であり、老若男女を問わず情報を届けられる手段です。訴求する範囲が広いため、正確な効果測定が難しいといわれています。とはいえ、定期的に効果測定を行うことによって、得られるデータがあるのも事実です。
ここでは、マス広告の一般的な効果測定の方法を紹介しますので、以下でご確認ください。
テレビ
テレビCMの効果測定には、指標としてGRPとGAPが採用されています。
GRPは、延べ視聴率の略称で、テレビCMを視聴した世帯視聴率に、番組内で流れたテレビCMの本数を乗じて算出します。この数値をもとに、消費者がどの程度テレビCMを視聴していたのかがわかるわけです。
GAPでは、顔認識が可能なセンサーカメラを各家庭のテレビに設置し、誰が、どの程度テレビを視聴しているかを測ります。世帯数ではなく個人ごとの視聴率の計測が可能です。
GRPでは、あくまでもテレビCMが放送されていた時間に、テレビを点けていたというだけで判断するため、実際に視聴していたのかまではわかりません。そこで、GAPを採用して、センサーカメラで個人ごとに測定することで、そのような問題が解決しました。
テレビCMの効果測定は、GRPの測定のみでも可能ではありますが、GAPを用いることでより精度が高まります。
ラジオ
ラジオ広告の効果測定では、聴取率を指標として用います。
聴取率とは、どのくらいの方がラジオを聴いているかを表す指標です。個人ごとにアンケート調査を行い、ラジオ番組が放送されている地域の人数に対して、何人が聴いているのかをパーセンテージで算出します。ラジオ局から依頼を受けた調査会社が、個人を対象に調査を行います。その調査結果は、手続きを踏めば誰でも閲覧可能です。
なお、一部のラジオ広告では、聴取者に応じて音声広告の差し替えができるサービスを提供しています。これにより、ターゲティングに基づいた効果的な広告宣伝ができるだけではなく、より高い精度で広告効果を測定できます。
紙媒体
新聞や雑誌などの紙媒体では、指標としてCPRを使用します。
CPRとは、“コスト÷レスポンス件数”で算出される指標です。つまり、レスポンス1件あたりに、どの程度のコストがかかったのかを表す指標となります。
CPRが安ければ安いほど、コストを抑えて効率的に広告の効果を得られたということです。
4.マス広告の効果測定を行ううえで押さえたい2つのポイント
ここからは、マス広告の効果測定を行ううえで押さえておきたいポイントを解説します。
効果的に広告を運用するための参考にしてください。
ポイント①外的要因を考慮する
広告を出稿する際、季節やトレンドなどの、外的要因について考慮しておくことが大切です。これらの要因は、広告効果と関係なく、自社の売り上げやレスポンス数などの指標に影響を及ぼします。
正確な広告効果測定を行うには、想定される外部要因を考えうる限りイメージしておくことが重要です。
ポイント②市場の動向に注目する
広告効果測定を行ううえで、市場の動向を把握しておくことも大切です。例えば、競合他社が大規模なキャンペーンを実施したことにより、二次的に自社の商材の売り上げが伸びたとします。この場合、市場の動向に目を向けていないと、自社の広告による効果であると錯覚するおそれがあります。
そのため、適切な広告効果測定を行うには、自社のデータにくわえて、市場の動向も加味しておく必要があるわけです。
5.まとめ
この記事では、マス広告における広告効果測定の概要と、測定方法を解説しました。
- 広告効果測定とは
- 広告効果の種類
- マス広告における広告効果測定のやり方
- マス広告の効果測定を行ううえで押さえたい2つのポイント
効果測定とは、広告を出稿したことでどれだけ効果が得られたのかを、媒体ごとに異なる指標を用いて明らかにすることです。広告の効果を正確に測定するには、それぞれの媒体で使用する指標を把握して、数値化することが大切です。
広告効果測定の方法とポイントを押さえて、適切な分析・改善を行い、自社の売り上げ向上のために活かしてください。
文化放送では、ラジオ広告の効果測定が可能です。放送終了後にどの程度の効果があったのかを可視化できるので、ラジオ広告の運用を検討しているご担当者さまは、ぜひお問い合わせください。
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