テレビCMとは? 種類ごとの特徴と得られる効果を解説
テレビを観たことがある方なら、誰もが一度は“テレビCM”を目にしているはずです。さまざまな企業が活用しているテレビCMですが、どのような種類や特徴があり、効果を得られるのかは気になるところです。
そこで本記事では、テレビCMの種類を解説するとともに、メリット・デメリットを紹介します。
目次[非表示]
- 1.1.テレビCMとは?
- 2.2.テレビCMの種類と特徴
- 3.3.テレビCMのメリット
- 3.1.①認知度を上げられる
- 3.2.②視聴者からの信頼が得られる
- 3.3.③売り上げの向上が期待できる
- 4.4.テレビCMのデメリット
- 4.1.①制作・放送のコストが高い
- 4.2.②ターゲティングの精度が低い
- 4.3.③効果測定が難しい
- 5.5.まとめ
1.テレビCMとは?
テレビCMとは、テレビ番組の前後や途中で放送される広告のことです。番組内の放送枠を購入すると、放送する権利が得られます。
音声とともに映像を流すというテレビの性質上、ラジオや新聞、雑誌など、そのほかのマスメディアを用いた広告よりも、視覚的にアプローチできるのが強みです。また、2021年に総務省が公開した“デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会”の資料によれば、日本における二人以上の世帯のテレビ普及率は96.2%にのぼります。
以上のことから、テレビCMは不特定多数に対して広く告知できる手段といえます。
参照元:総務省『デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会』
2.テレビCMの種類と特徴
ひと口にテレビCMといっても、放送されるタイミングや時間によって“タイムCM”と“スポットCM”の2種類に大別されます。
この項では、それぞれの特徴を解説します。
①タイムCM
タイムCMは、指定された番組内で放送されるテレビCMを示します。最小30秒以上、かつ2クール(6か月)で契約するのが基本です。番組単位で広告枠を購入できるので、視聴者層に応じたターゲティングが可能です。
また、タイムCMは放送するエリアによって“ネットタイム”と“ローカルタイム”に細分化されます。ネットタイムは、キー局で購入できる広告枠であり、全国の系列局でCMが流れます。日本全国で放送されるため、広域で商品やサービスのPRを図れるのが強みです。
一方、ローカルタイムは、各局のローカル放送圏域の広告枠であり、その局の放送エリアでのみCMが流れます。
目的に応じて、ネットタイムとローカルタイムを使い分けることで、より効率的に商品やサービスの魅力をアプローチできます。
②スポットCM
スポットCMは、番組に関係なく、テレビ局が定めた時間に放送される広告枠です。最小15秒で購入できるうえ、放送期間は1週間から設定が可能です。タイムCMと異なり、番組の指定はできませんが、放送時間や期間、予算を細かく決められるので、キャンペーン広告の放送などに適しています。
スポットCMは、放送する枠に応じて“SB(Station Break)”と“PT(Perticipation commercial)”の2種類に分類されます。SBは、番組と番組のあいだに設けられた広告枠であり、PTは番組内で流れる広告枠です。
3.テレビCMのメリット
日本人の生活に馴染み深いテレビCMですが、放送することでどのようなメリットが得られるのでしょうか?
ここからは、テレビCMのメリットを3つ解説します。
①認知度を上げられる
商品やサービスの認知度向上を図れる点が、テレビCMのメリットの一つです。近年、若者を中心にテレビ離れが進んでいるといわれていますが、それでも影響力は健在です。
前述したように、日本のテレビ普及率は96%を超えています。不特定多数に広く認知してもらうには、テレビCMが有効な手段であるのは間違いありません。
②視聴者からの信頼が得られる
テレビCMは、数あるマスメディア広告のなかでも信頼度の高い広告です。テレビCMを放送するには、厳しい審査を受けなければならず、表現の正確性や論理性、企業の適正が細かくチェックされます。
要するに、テレビCMの審査に通過している時点で、商品やサービス、提供する企業の質が担保されているということです。
そのため、企業はテレビCMに出稿することで視聴者から安心感や信頼感といった良いイメージをもたれやすくなります。テレビCMは単にサービスの告知ができるだけでなく、企業のブランドイメージの向上も見込めます。
③売り上げの向上が期待できる
インターネットの普及により、人々のあいだにインターネット検索を起点とした購買行動が増えました。とはいえ、テレビCMによる宣伝効果は、依然として売り上げに寄与すると考えられます。
インターネット広告の大半は、検索履歴をもとに、一人ひとりの興味や関心に基づいたものが表示される仕組みです。一方、テレビは、個人の興味・関心に関係なく多くの人が視聴する構造上、新規顧客の発掘と獲得が狙いやすい媒体といえます。
また、テレビCMで話題を獲得できれば、それだけで視聴者の購買意欲が高まるケースは往々にしてあります。
4.テレビCMのデメリット
視聴者から信頼を得やすいテレビCMですが、利用する際には以下の点に注意が必要です。
①制作・放送のコストが高い
テレビCMを流すには、ほかのマスメディア広告以上にコストがかかります。一般的に、テレビCMの制作から放送までには、数百万円以上の予算が必要です。
近年では100万円ほどで出稿できるケースもありますが、デジタル広告と比べれば、費用がかかる点は否めません。
②ターゲティングの精度が低い
前述したように、テレビCMは不特定多数に対して広く告知できますが、裏を返せば、ターゲットを細かく絞れないともいえます。
デジタル広告のように、すでに関心のあるユーザーに対して重点的に広告を表示することはできません。とはいえ、放送する番組や時間帯を設定することで、大まかなターゲティングは可能です。
③効果測定が難しい
テレビCMを含む、マスメディア広告は効果測定が難しい施策です。テレビCMの場合、番組の平均視聴率にCM本数を乗じた数値の“GRP”や、センサーカメラを用いて視聴者を識別する“GAP”を使用して数値を計算します。しかし、いずれも正確な数値を算出できるわけではなく、計測するにも多くの時間や費用がかかります。
CMを放送するにあたって、費用対効果は正確に把握したいものです。費用対効果を正確に測定できないために、テレビCMの放送に踏み切れない企業も少なくありません。
5.まとめ
この記事では、テレビCMの種類や効果を解説しました。
- テレビCMとは?
- テレビCMの種類と特徴
- テレビCMのメリット
- テレビCMのデメリット
テレビCMは、マスメディア広告の一つであり、幅広い層に告知できる強みがあります。ただし、放送するには高額な費用がかかるうえ、厳しい審査を通過しなければなりません。
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