音声広告の成功事例とは?基本情報や注意点と合わせて解説
近年、音楽配信サービスや音声SNSなどが増加し、音声広告の需要が急増しています。この記事では、音声広告の基本情報から種類、実際の成功事例、市場規模、メリットなどを解説しています。音声広告の出稿を検討しており、どのような事例があるのか知りたい人は、参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.音声広告と近年の2つの種類
- 1.1.1.デジタル音声広告(オーディオアド)
- 1.2.2.対話型音声広告
- 2.音声広告の3つの事例
- 2.1.マイクロソフトの音声広告
- 2.2.Wantedlyの音声広告
- 2.3.映画「Diner」の音声広告
- 3.音声広告の日米の市場規模
- 4.音声広告のおもな効果
- 5.音声広告の5つのメリット
- 5.1.1.親しみを感じられる
- 5.2.2.情緒的訴求が可能
- 5.3.3.聴取率が高い
- 5.4.4.ターゲティングが可能
- 5.5.5.制作コストを抑えられる
- 6.音声広告の2つの注意点
- 6.1.1.拒否反応がないわけではない
- 6.2.2.広告の効果測定が難しい
- 7.まとめ
音声広告と近年の2つの種類
音声広告とは、音声だけで情報を伝えて販促を実施する、マーケティング手法です。従来の音声広告は、ラジオを通して流すものが一般的でした。しかし、近年はインターネットを介して配信される、音楽配信サービスやインターネットラジオが誕生し、従来のラジオ広告とは異なる形式のものが普及しています。
1.デジタル音声広告(オーディオアド)
デジタル音声広告(オーディオアド)とは、音楽配信サービスやインターネットラジオの聴取中に配信される広告です。従来のラジオ広告とは違い、さまざまなデジタル広告と同様に、商品・サービスに応じたターゲティングが可能です。
音楽配信サービスが誕生し普及したことで、広告出稿先として評価を高めています。音声SNSやオーディオブックなどが普及することで、市場規模はさらに大きくなると予想されています。
2.対話型音声広告
対話型音声広告とは、一方的に音声を聞くだけでなく、ユーザーと音声でのやり取りを進める広告です。AIアシスタントを利用できる、スマートスピーカー(AIスピーカー)の普及にともない、今後さらに増えていくと予想されています。
広告を通してユーザーが詳細な情報を聞きたいかを尋ね、関心を持った商品・サービスについて詳しい情報を伝えたり、興味がなければ他の商品・サービスを紹介したりできます。スマートスピーカーで音声広告を聞き、興味を抱いた商品・サービスをそのまま購入することも可能です。
音声広告の3つの事例
音声広告の成功例とされるのは、どのようなものがあるのでしょうか。3つの事例を解説します。
マイクロソフトの音声広告
マイクロソフト社が提供する「Microsoft Surface」は、新大学生に向けて用意した音声広告です。学生生活がスタートするうえでパソコンが必要だと想像させる内容で、テーマソングを用意しています。
ナレーションは出だしにインパクトを持たせ、エンドラインにメインのメッセージを含めています。17~19歳に向けてモバイル端末を中心に配信し、広告の認知率を高めることに成功しました。
Wantedlyの音声広告
ビジネスSNS「Wantedly」の音声広告では、管理アプリ「Wantedly People」の400万ユーザー突破を記念する「ENERGY MUSIC PROJECT」を展開しました。m-floをはじめとしたアーティスト4組が作業用BGMを作成し、その一部を聴ける内容となっています。
広告接触者の楽曲への認知割合が多く、好印象を抱いた人も多いという結果になりました。音声広告が、ブランドへの好意に繋がった一例です。
映画「Diner」の音声広告
映画「Diner」の広告では、映画内のセリフをバイノーラル化しました。バイノーラルとは、「両耳の」を意味し、両耳にマイクを入れて録音することでイヤホンやヘッドホンで聞いた際に、音を立体的に感じられる仕組みです。
また、音だけでなく音に合わせた画像を用意することで、映画の雰囲気を感じられるものに仕上げています。バイノーラルや画像といった仕掛けにより、一般的な音声広告の2倍以上のCTRに繋がりました。CTRとは、広告の表示数に対してクリックされた回数の割合です。
音声広告の日米の市場規模
音声広告の日本とアメリカの市場規模は、どれほどの大きさなのでしょうか。今後の予想と合わせて解説します。
アメリカの市場規模
アメリカでは市場規模が年々増加し、急成長を遂げています。2020年には30億ドルを超え、2021年には48億ドルに達しました。音声コンテンツの認知度が高まり続けており、今後も需要の向上と市場規模の更なる拡大が期待できます。
日本の市場規模
日本はアメリカには及ばないものの急成長しており、2020年には前年比229%の16億円、2021年には50億円規模となっています。デジタル音声広告の市場調査では、2025年には420億円もの規模になると予想されています。音声コンテンツによる情報発信が増えつつあり、ユーザーに適した広告を訴求することで更なる拡大が期待できるでしょう。
音声広告のおもな効果
音声広告は動画広告よりもインパクトを与えやすく、ユーザーとの接点を複数回持つことで、ブランドへの認知や想起を高められます。また、音声広告は耳を通しての情報のみであるため、テレビやオンライン上の広告と比べて、押し付けがましくないと感じる人が多いことも特徴です。
一方で、視覚からの情報と比べて記憶に残りやすく、他の広告と比べて興味を持たれやすい効果もあるとされています。
音声広告の5つのメリット
音声広告には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。おもな5つを解説します。
1.親しみを感じられる
音声広告が流れるサービスは仕事中や移動中など、長時間利用するケースが多いとされます。繰り返し聞くことで、商品・サービスへの親しみが湧いたりブランドへの認知が高まったりします。一般的なSNS広告は嫌われがちですが、信頼するコンテンツ内で商品・サービスを紹介すると、ユーザーは身近なものに感じられるでしょう。
2.情緒的訴求が可能
音声広告は音だけで商品・サービスの魅力を伝え、リスナー・ユーザーの注目を集めるものです。映像や画像といった視覚情報を伝えられないため、限られた情報によって想像力を刺激できます。
3.聴取率が高い
音声広告は、基本的に飛ばせません。仕事や家事など、何かをしながら「ながら聴き」をするユーザーが多く、最後まで再生される確率が高いため、ユーザーに対して確実に広告を届けられます。利用シーンを限定せずあらゆる場面での聴取率が高いため、望まない広告の消化や不正が起こりにくいとされます。ユーザーの生活に適した形で、広告を届けられるでしょう。
4.ターゲティングが可能
従来のラジオの音声広告は、番組を聴取しているすべての人に同じ内容の広告が流れていました。しかし、現在の音声広告はユーザーに合わせて、異なる広告を配信するものが増えています。
また、近年増加しているプログラマティック型の音声広告は、ユーザー情報を取得しています。メディアによっては、性別や年齢・聴取コンテンツなどを選択し、商品・サービスに合わせたターゲティングが可能です。
5.制作コストを抑えられる
音声広告は動画広告と比べ、制作コストを抑えられます。視覚への要素がないため、カメラや照明が必要なく、撮影地のロケーションも不要です。スマートフォンが1台あれば、動画広告より容易に収録から編集まで可能です。ユーザーは音を聞きながら自由に想像を膨らませられるため、内容によっては音声のみながら情景を想像させられるでしょう。
音声広告の2つの注意点
多くのメリットがある音声広告ですが、注意すべき点もあります。おもな2つを解説します。
1.拒否反応がないわけではない
音声広告は基本的に飛ばせず、最後まで聞かなければなりません。そのためか、音声広告について検索すると、「うざい」といった関連キーワードが表示されます。ただし、これは音声広告だけでなく、Web広告全体への拒否反応だといえます。音声のみであるため、他の広告と比べて不快感は少ないでしょう。
2.広告の効果測定が難しい
音声広告は、従来のラジオ広告・近年増加しているデジタル音声広告ともに、SNS広告やリスティング広告などと比べて、効果の測定が難しい場合もある、とされています。
その場で広告をクリックするといったアクションが発生しないため、広告が与える効果の正確な数字の確認ができないためです。
まとめ
音声広告は、音声のみ認知、ブランディング向上を実施するマーケティングです。
従来のラジオだけでなく、近年は音楽配信サービスやインターネットラジオが普及したことで、市場規模が大きくなっています。実際に、音声広告を通して、認知率が高まったり、CTRの割合が高くなったりするなどの成果が多数出ています。
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